敏感肌のクレンジング選び ケア方法の見直しが美肌への近道に

敏感肌のクレンジング選び

スキンケアの中でも重要なクレンジング。でも敏感肌でクレンジングが合わず「乾燥した」「肌荒れした」という人も少なくありません。では、敏感肌の人はどのようにクレンジングを選べばよいのでしょうか?
敏感肌の原因やクレンジングの選び方、正しいクレンジング方法を知り、誰もが触りたくなるようなモチモチのしっとり美肌を目指しましょう。

必要な水分が足りてない!?敏感肌の肌状態

肌悩みを抱える女性

敏感肌と一口に言っても、実際にどんな肌状態を指すのかわからない人もいるでしょう。
一般的に肌の水分量は、以下の3つの保湿因子によりバランスを保っています。

  • 「細胞間脂質」:肌の水分を挟み込んでキープする(セラミドなど)
  • 「天然保湿因子(NMF)」:水分をつかんで保持する
  • 「皮脂」:肌の表面を覆い水分を閉じ込める
▼ 敏感肌の肌状態
敏感肌の肌状態

しかし、紫外線や花粉などによる外的要因や、ストレスや生活習慣の乱れなどによる内的要因により肌の水分量が低下すると、この3つの保湿因子のバランスが崩れ、細胞間脂質や天然保湿因子が減少。肌のバリア機能が低下してしまい、様々な肌トラブルが起きやすい状態に。これが主な敏感肌が起こる原因と言われています。
そのほか、アレルギー体質やアトピー性皮膚炎を持つ人も、敏感肌になりやすい傾向があります。

敏感肌の主な症状としては、肌が乾燥してヒリヒリ感があったり、粉がふく、化粧品が染みる、赤くなるなどが見られます。

間違ったスキンケアが敏感肌を招く!?

敏感肌の原因は、前述のような外的要因・内的要因だけではありません。例えば、洗顔後すぐに保湿しない、ベタつくからと化粧水だけ塗りクリーム・乳液を塗らない、浸透させようと肌をパンパンと強く叩くなど、間違ったスキンケアによって敏感肌を引き起こすことも。

クレンジングが敏感肌を悪化させる!?

バリア機能が低下している敏感な肌に洗浄力の高いクレンジングを使うと、強い刺激となるだけでなく、本来肌に必要な皮脂や天然保湿因子(NMF)まで流れてしまう可能性も。クレンジングは健やかな肌を育てる重要なスキンケアのひとつ。敏感肌なら、洗浄力がおだやかなクレンジングを選び、皮脂を取りすぎないことが大切です。

どうやって選んでる?敏感肌のクレンジング選び

テーブルに置かれたハレナ オーガニック ホットクレンジングジェル

雑誌や口コミなどで人気のクレンジングも、いざ使ってみたら「乾燥がひどくなった」「赤みが出た」という経験のある敏感肌の人も多いはず。実際に敏感肌・乾燥肌で悩む人は、どのようにクレンジングを選んでいるのでしょうか。

以前に使ったクレンジングはメイク落ちが悪く、余計にこすったりして肌がカサカサになりました。冬場は粉がふくほど乾燥がひどいので、今はクリームなどのしっとりと保湿感が残るクレンジングを選ぶことが多いです。

●Iさん/30代・敏感肌

普段からナチュラルメイクなので、肌摩擦が少ないようW洗顔不要の固形タイプの洗顔料を使っています。マツエクをしているので、アイメイクをした日は「マツエクOK」のリキッドタイプでアイメイクを落としてから洗顔料を使うという流れ。

●Tさん/40代・乾燥肌

伸びの良さとメイク落ちを重視してオイルタイプを使っていましたが、肌にピリピリ感が残ったり、お風呂上がりにツッパリ感があるのが気になりジェルタイプに変更。今思えば、乾燥の原因はクレンジングだったのかも。

●Oさん/30代・敏感肌

このように敏感肌に悩む人は、クレンジング後の肌状態から、マイルドな洗浄力のクレンジング剤を選ぶ人が多いようです。クレンジング剤はタイプによりそれぞれ性質が異なります。以下で詳しくご紹介します。

種類により異なるクレンジング力

ハレナ オーガニック ホットクレンジングジェルを手のひらで温める様子

クレンジングの種類は豊富にあり、それぞれのタイプによりクレンジング力や洗浄成分、テクスチャも異なります。敏感肌なら、どのタイプを選ぶべきでしょうか。

▼主な洗浄成分の特徴
タイプ クレンジング力 主な成分 特徴
オイル
・バーム
ミネラルオイル、パルミチン酸エチルヘキシル、トリイソステアリン酸PEG-5グリセリル 油性成分を主に界面活性剤を溶解しており、高いクレンジング力を持つ。バームはオイルを固めたもの
油系ジェル 中~強 植物油、トリエチルヘキサノイン、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル 油性成分を乳化や液晶でジェル状にしたもの。高いクレンジング力を持つ
クリーム 植物油、ミネラルオイル、イソステアリン酸PEG-20グリセリル 油性成分と水性成分をバランス良く配合。しっとりとした洗い上がり
ミルク トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル、PEG-7グリセリルココエート 水溶性成分が多く、クリームよりさっぱりとした仕上がり
水系ジェル
・リキッド
DPG、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル、(カプリル酸/カプリン酸)PEG‐6グリセリズ 水溶性成分でさっぱりとした使用感。オイルフリーのものが多く、マツエクでも使用可
拭き取り
(シート)
弱~中 エタノール、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル、DPG 手軽にメイクを落とせるが、拭き取りによる摩擦が肌への負担になる場合も
▼ クレンジング力の強さのイメージ
タイプ別クレンジング力の強さのイメージ

クレンジングは一般的に、油性成分が多く配合された「オイル」タイプが最もクレンジング力が高く、ウォータープルーフタイプのマスカラなどの崩れにくいメイクを落とすのに最適です。その反面、肌に必要な皮脂までも落としてしまうため、肌のツッパリ感や乾燥を招く可能性も。

洗浄力が優しいジェル・ミルクがおすすめ

一方で、水性成分を主体とする「ミルク」や「ジェル」タイプは、オイルなどに比べてクレンジング力はマイルドなものの、必要な皮脂を残しながらしっとりと洗い上げてくれるので、敏感肌や乾燥肌の人におすすめです。ただし、拭き取りタイプは、拭き取る際の摩擦が肌への刺激となる可能性があるため、使用の際は注意が必要です。

メイクに合わせてクレンジングも変えるのも◎

とはいえ、メイク汚れがきちんと落としきれていないと、肌荒れなどのトラブルを招きかねないのも事実。そのため、普段使いはジェルやミルクタイプ、濃いメイクをした日はオイルタイプなど、メイクの濃さに合わせてクレンジングの種類を変えてみることをおすすめします。

敏感肌のクレンジング選び 4つのポイント

タオルの上に置かれたハレナ オーガニック ホットクレンジングジェル

洗浄力がマイルドなクレンジングを使っていても、肌に刺激となる成分が多く含まれていたら敏感肌を悪化させる可能性も。そのため敏感肌なら、クレンジングに含まれる成分にも注目してみましょう。特に以下の3つのポイントをチェックすると、敏感肌にピッタリのクレンジングが見つかる近道に!

Point 1:低刺激処方・無添加

敏感肌にとってエタノールやパラベン、着色料、香料などの添加物は、肌への刺激となる可能性があります。クレンジングを選ぶ際は、できるだけ添加物が少なく低刺激処方のものを選ぶようにしましょう。オーガニックなどの天然由来成分を使ったクレンジングは、肌への刺激が少なく敏感肌にも◎

無添加の「中身」も確認!

化粧品において「無添加」と表示されたアイテムは数多くありますが、これは、ある特定の成分が無添加(配合されていない)であることを示しています。そのため、無添加の表示だけで判断せず、成分表で「何が無添加なのか」をしっかり確認するようにしましょう。

Point 2:保湿成分

数あるクレンジングの中には、洗浄成分のほかに保湿や美容液成分が配合されたアイテムも多数あります。保湿力の高さから多くの美容液にも取り入れられている「セラミド」や「ヒアルロン酸」は、肌の乾燥を守りながらエイジングケアにも効果的。天然由来成分の「○○エキス」などは、毛穴の引き締めやくすみを抑え美白効果が期待できるものも。

クレンジング後の肌のツッパリ感や乾燥が気になる敏感肌の人は、保湿成分配合のクレンジングを選ぶのがおすすめです。

Point 3:ダブル洗顔不要

クレンジングには、メイクなどの油性汚れを落とす役割があり、洗顔は、皮脂や古い角質など油性汚れを落とす役割があります。ただ、どんなに肌に優しいクレンジングや洗顔を使っていても、2度洗顔をすることによる「洗い過ぎ」や「肌への摩擦」が気になる人も少なくないはず。

ダブル洗顔不要のクレンジングは、1度の洗顔で油性汚れと水性汚れをバランス良く落とせることに加え、摩擦による肌負担も軽減できます。敏感肌で肌へのやさしさを考えるなら、ダブル洗顔不要のクレンジングをおすすめします。

Point 4:洗い流せるタイプで摩擦を軽減

クレンジングの中には、水で洗い流すタイプとティッシュなどで拭き取るタイプがありますが、拭き取るタイプは、拭き取る際の力加減により肌に摩擦が生じダメージを与えてしまうことも。敏感肌なら、洗い流せるタイプのクレンジングを選ぶのがおすすめです。

敏感肌でも問題ないかパッチテストで確認

敏感肌向けに作られたクレンジングでも、体調の変化や季節の変わり目などで普段以上に肌が敏感になっている状態だと、使用時に思わぬ肌トラブルを招いてしまう可能性も。そのため敏感肌なら、まずはサンプルや小さいサイズでパッチテストをし、使用感や肌状態に問題がないかを確認してから通常サイズを選ぶことをおすすめします。

敏感肌なら迷わず実行!クレンジング時のひと工夫

クレンジングをする女性

普段のクレンジングも、少しの工夫で肌への刺激を抑え、敏感な肌を守れるだけでなく、より効果を実感することができます。以下ではそのポイントを紹介します。

清潔な乾いた手でクレンジング

クレンジングの前に手洗いを!雑菌が手に残ったままクレンジングをすると、顔に雑菌が付着し、肌荒れなどの肌トラブルになる可能性も。まずは石鹸で手を清潔にし、清潔なタオルで手を拭いてからクレンジングをおこないましょう。塗れた手でも使えるクレンジングもありますが、乾いた手で使用するほうがよりクレンジングの効果が発揮されますよ。

すすぎの温度は “ぬるい”くらいが◎

メイクを落とすだけでなく、実は“すすぎ”もクレンジングの中でとても重要!熱すぎる温度ですすぐと、肌に残った必要な油分まで流れてしまい、うるおいを奪い乾燥を招く原因になります。クレンジングを流す温度は、少しぬるい・冷たいと感じるくらいの32~34℃程度が理想的。

肌に異常が出たら専門医に相談を

クレンジングにより肌荒れや乾燥、ヒリヒリ感などの肌トラブルが生じた場合、すぐに使用を止めましょう。また、しばらく経っても改善されないようであれば、自身の判断で解決しようとせず、皮膚科など専門医に相談することをおすすめします。

勘違いしがち!?こんなクレンジングはNG!

タオルの上に置かれたハレナ オーガニック ホットクレンジングジェル

正しいクレンジングを知らずに、ついやってしまいがちなクレンジングのあれこれをまとめました。あなたは、こんなクレンジングで敏感肌を引き起こしていませんか?

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「高級品だからもったいない」「肌に負担がかからないように…」

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クレンジングの量をケチると、摩擦により肌トラブルの原因に!適量もしくは少し多めに使用するのが◎

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「濃いメイクをちゃんと落としたいからゴシゴシこする」

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強い力で顔をこするのもNG。摩擦が生じ肌を傷つけてしまいます。指先だけでなく手のひら全体を使い、メイクとなじませるように優しくすべらせるようにしましょう。

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「肌に長時間のせておけば落ちやすくなる」

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クレンジングを肌にのせたままにすると、必要以上に肌の水分が奪われてしまいます。クレンジングは1分程度を目安に素早くおこないましょう。

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「洗顔後はしっかり顔の水分を拭き取らなきゃ!」

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洗顔後にゴシゴシとタオルで拭き取るのも、シミなどの色素沈着の原因になるのでNG!柔らかいタオルで肌を押さえるように水気を拭き取りましょう。

敏感肌はクレンジングの見直しが美肌の近道に

ひまわりの色に映えるハレナ オーガニック ホットクレンジングジェル

季節の変わり目やストレス、生活習慣の乱れなどから敏感肌になり、これまで使っていたクレンジングが肌に合わなくなったという女性も多くいるでしょう。そんな時はまず、クレンジングからスキンケアを見直してみると良いでしょう。

低刺激で保湿成分が配合された、洗浄力の優しいジェル・ミルクタイプのクレンジングで、敏感な肌を守りながらうるおいとハリのある健やかな美肌を目指しませんか。