メンズシャンプーの選び方マニュアル。
匂いやフケかゆみなどの悩み対策に!
近頃、市販や通販でも多く見かけるようになったメンズシャンプー。
単に”洗う”だけのツールではなく、いい匂いで頭皮の不快臭を抑えてくれるものや、スカルプケアに特化したものなど、幅広いニーズに沿った商品が発売されています。
ここでは、どんなメンズシャンプーを選べばいいか分からないという方向けに、肌質や肌悩み、年代別の選び方を伝授。自分に合うアイテムで健やかな髪と頭皮環境を目指しませんか?
男性なら「メンズシャンプー」が頼れる理由
男性の頭皮は女性よりも皮脂の分泌量が多く、ベタつきが気になりがち。さらに、ワックスやジェルなどのスタイリング剤が頭皮につきやすく、頭皮トラブルにつながってしまうため、シャンプーでキレイに落とす必要があります。
そこでおすすめなのがメンズシャンプー。メンズシャンプーは洗浄力や脱脂力に優れているほか、男性特有のフケ・かゆみ、ニオイといった悩みにもアプローチできる成分が配合されているものが多いのが特徴です。メントール入りで洗いあがりにスッキリ爽快感を感じるものが多いのも特徴といえます。
また、最近では、身だしなみやおしゃれを楽しむという観点から、香りにこだわったメンズシャンプーなども発売されています。
選び方で決まる!メンズシャンプーの選び方7つ
メンズシャンプーは、種類によって洗浄力や含まれている成分が異なるため、どんなシャンプーを使うかによって髪や頭皮環境の善し悪しが変わります。健やかな頭皮環境を保つためにも、肌質や悩みにマッチするシャンプーを見つけてください。
プレゼントでメンズシャンプーを探しているという人もぜひ参考に◎
POINT1. 洗浄力は“強すぎない”がちょうどいい
頭皮トラブルを引き起こす原因の1つに「洗浄力の強さ」が自分の頭皮環境とマッチしていないということがよく挙げられます。
洗浄力は強ければ強いほどいいというものではなく、強すぎる洗浄力はかえって、頭皮を乾燥させ、炎症やかゆみなどのトラブルの原因となってしまうことも。
そのため、「頭皮の汚れはしっかり落としつつも、必要な皮脂を残せる洗浄力」を選びましょう。
洗浄力 | 主な成分 | |
---|---|---|
ベタイン系 | やや弱め | 「~ベタイン」などがつくもの
コカミドプロピルベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ココアンホ酢酸Naなど |
アミノ酸シャンプー | 弱~中程度 | 「~グルタミン酸、アラニン、グリシン」などがつくもの
ココイルグルタミン酸TEA、ラウロイルメチルアラニンNa、ココイルグリシンK など |
高級アルコール系シャンプー | 中~強程度 | 「~硫酸」などがつくもの
ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸TEA など |
石けん系シャンプー | 強 | 「石けん用素地、石けん素地、純石けん、脂肪酸ナトリウム」などがつくもの
ステアリン酸Na、パルチミン酸Kなど |
乾燥肌・敏感肌向き:アミノ酸系・ベタイン系シャンプー
アミノ酸シャンプーは、洗浄力がマイルドで、保湿効果を高いため、必要なうるおいをきちんと残しながらも、頭皮の皮脂汚れをスッキリと洗い流してくれるのが特徴。
ベタイン系はアミノ酸系よりさらにやさしい洗浄力で低刺激なため、赤ちゃん用シャンプーに使われることもあります。どちらも頭皮に負担をかけにくいことから、抜け毛や薄毛の予防対策にもおすすめです。
- ・髪のパサつき、乾燥が気になる
- ・髪のダメージケアをしたい人
- ・くせ毛が気になる人
- ・抜け毛や薄毛の対策予防がしたい人
脂性肌向き:高級アルコール系・せっけん系シャンプー
高級アルコール系・石けん系のシャンプーは、洗浄力が強めなので、頭皮の脂っぽさが気になるという人や、洗い上がりにサッパリ爽快感を求める方に向いています。
ただし、人によっては必要な皮脂まで取り除いてしまい頭皮の乾燥につながるケースもあるため注意が必要です。
- ・脂性肌で頭皮の脂っぽさや髪のべたつきが気になる人
- ・ワックスをしっかりつける人
- ・湿っぽいフケが出やすい人 など
ちなみに、普通肌の場合は、頭皮の状態や好みで選んでOK◎。
POINT2. 悩みに合う「成分」で選ぶ
髪や頭皮の悩みに合ったメンズシャンプーの特徴や成分も、チェックしていきましょう。
フケ・かゆみには薬用シャンプー
毎日洗っているのにフケやかゆみが気になるという方は、より効果が期待できる、フケやかゆみを抑える有効成分が入った薬用シャンプー(医薬部外品)を試してみるのも 1 つの手。
- ピロクトンオラミン、サリチル酸、ミコナゾール硝酸塩、グリチルリチン酸ジカリウム アラトイン など
汗臭や加齢臭には「カキタンニン」などの消臭成分でケア
汗臭や加齢臭には、ニオイモトの根本を解消する効果が期待できる消臭成分配合の薬用シャンプーを選ぶという選択肢も。
抗菌・殺菌成分は、ニオイのモトとなる悪玉菌の増殖や皮脂の酸化を抑えてくれる働きがあるためあわせてチェックしてみてください。
消臭成分 | カキタンニン(柿渋)、緑茶エキス、銀イオン など |
抗菌・殺菌成分 | ピロクトンオラミン、ミコナゾール硝酸塩、イソプロピルメチルフェノール、 ローズマリー葉エキス など |
髪のボリュームアップにはハリ・コシ成分に注目
加齢や頭皮環境によって、髪のへたりが気になるという方は、ハリ・コシ成分をチェック。
加水分解コラーゲンは髪のタンパク質とよく似た成分で、毛髪のダメージを補修し、ハリ・コシUPが期待できます。
- 加水分解コラーゲン、ケラチン、パンテノール
頭皮のべたつきには柑橘系成分や炭酸シャンプーが◎
ミントなどの柑橘成分配合などでサッパリと洗い上げてくれるものや、ミネラル豊富な炭を配合したシャンプーがおすすめ。
年齢からくる脂っぽさには、炭酸シャンプーやオイル系のシャンプーで、スッキリ洗浄してあげるとよいでしょう。
乾燥肌には「グリセリン」などの保湿成分に注目
頭皮の乾燥はフケやかゆみの原因にもなるため、保湿成分配合で、髪と頭皮にうるおいを与えてあげましょう。乾燥対策には、保湿効果の高い以下のような成分をチェックしてみてください。
- グリセリン、ユーカリエキス、ヒアルロン酸、コラーゲン、豆乳発酵液、センブリエキス など
敏感肌の方は低刺激処方でいたわりケア
敏感肌の方は、合わないシャンプーを使うと肌荒れなどのトラブルを引き起こす可能性があります。選ぶ際には、刺激の少ない成分を選ぶことをおすすめします。
合成香料や合成着色料、シリコン、エタノール、防腐剤などの合成成分は、人によっては頭皮へ刺激を与える可能性もあるため、これらが入っていないものを取り入れてみるとよいでしょう。
POINT3. 香りも重要!いい匂いのシャンプーで清潔感UP
年々、男性の美意識が高まり、現在では、清涼感のあるシトラス系や、リラックスできる自然由来のハーブ系の匂い、清潔で上品な印象を与えるフローラル系な匂いまで、さまざまな香りのものが発売されています。
日々清潔さをキープするためにも、いい匂いのメンズシャンプーを選んでみてはいかがでしょうか?
- ✓グリーンシトラスの爽やかな香り
- ✓レモン×洋ナシのリフレッシュできる香り
- ✓サンダルウッドの落ち着いた香り
- ✓オレンジ×ハーブのフルーティベースの香り など
POINT4. 抜け毛対策は頭皮ケア成分に注目◎
育毛シャンプーやスカルプシャンプーには、直接的な育毛・発毛効果は期待できませんが、頭皮ケア成分が多めに配合されているため、頭皮環境を整え、太くて健康的な髪を育てるために有効です。頭皮トラブルによる抜け毛対策には、「医薬部外品」の指定を受けた薬用シャンプーもおすすめ。
血行促進成分 | センブリエキス、ショウガエキス、オタネニンジン根エキス、センキュウエキス など |
毛母細胞の活性化が 期待できる成分 |
アデノシン、キャピキシル など |
ただし、男性の場合、AGA(男性型脱毛症)が抜け毛の原因となってケースもあるため、症状が気になる方は、一度皮膚科を受診してみるとよいでしょう。
参考文献:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
POINT5. 頭皮ケアを第一に考えたいなら「スカルプシャンプー」
ドラックストアでもよく見かける「スカルプシャンプー」は、頭皮ケアに特化したシャンプーのことで、頭皮を健康に保つために作られたものになります。
頭皮環境が悪いと、フケやかゆみ、抜け毛などのトラブルを引き起こす原因になりかねません。今は頭皮トラブルが気にならないという人でも、将来の髪のことを考えて、予防として頭皮環境を整えるスカルプシャンプーを取り入れてみてはいかがでしょうか?
POINT6. 仕上がりや使い心地のよさで選ぶ
メンズシャンプーはシリコンの有無によっても仕上がりが異なります。
シリコン入りのシャンプーは、しっとりまとまった仕上がりで、毛量が多く広がりやすい人や、ダメージヘアが気になる方などに向いています。
一方、ノンシリコンシャンプーは、サラサラとした軽い仕上がりになるのが特徴。人によっては、髪のきしみを感じることもありますが、髪のボリュームを出したい方や、サッパリとした洗い上がりを好む方、フケ、かゆみ、薄毛などの悩みがある人におすすめです。
そのほか、泡立ちの良さなど使用感にも着目してみてください。
年代別にメンズシャンプーの選び方は変えるべきか
どの年代でも共通して自分の地肌や髪質に合ったシャンプー選びが大切ですが、年々年を重ねるごとに、髪質や肌質は変わっていくもの。そのため、年齢に合わせたシャンプー選びも大切です。
20代皮脂汚れをスッキリ洗浄できる「洗浄力」「脱脂力」で選ぶ
皮脂の分泌量がだんだんと増えだす20代は、余分な皮脂汚れを洗浄できる洗浄力の強い高級アルコール系やせっけん系のシャンプーがおすすめです。
特に皮脂量が気になる人は、皮脂の過剰分泌によるフケ・かゆみや、頭皮や髪のべたつき、ニオイにも効果的なスカルプシャンプーが◎。
30代髪のボリュームが気になり始める30代はマイルドな洗浄力が吉◎
皮脂分泌量がピークを迎える30代では、だんだんと髪のボリュームが気になり始める人も多いのではないでしょうか。
薄毛が気になる30代は、洗浄力がやさしいアミノ酸シャンプーがおすすめ。ただし、皮脂量が多い場合は、不要な皮脂を取り除けない場合もあるため、自分の頭皮環境に合わせた洗浄力のものを選びましょう。
40~50代加齢臭対策やエイジングケア※に特化したシャンプーがおすすめ
40~50代頃から発生する加齢臭の対策には、洗浄力がマイルドなアミノ酸シャンプーが◎。皮脂の落としすぎで、頭皮の乾燥を招き、加齢臭を増加させてしまう可能性があるためです。
また、少し強めな洗浄力がいいという方は、石けん系シャンプーがおすすめ。石けん系シャンプーは頭皮への刺激は弱く、洗浄力が強いため、ニオイのモトをしっかりと洗浄してくれます。
毛髪にハリコシがない、うるおい不足、白髪が増えたなどのエイジングサインが気になる方は、育毛シャンプーやエイジングケア※をうたった髪や頭皮ケアを重視のメンズシャンプーもおすすめ。
※年齢に応じたケア
気になるメンズシャンプーQ&A
メンズシャンプーにまつわるよくある質問を以下にまとめました。
Q. メンズシャンプーにリンスやコンディショナーは不要?
A. 短髪でリンスが頭皮につくという人はリンスやコンディショナーは不要です。ただし、髪が長い方は、リンスやコンディショナーを併用して使うことをおすすめします。
リンスやコンディショナーは、ドライヤーの熱から髪を守り、乾燥を防いでくれるほか、なめらかな指通りに仕上げてくれます。
それでも、時短で済ませたいという方は、リンス不要のリンスインタイプのシャンプーを試してみるのも◎
Q. メンズシャンプーは高級なものほどよい?
A. メンズシャンプーは高級なものほど、よいというわけではありません。
もちろん、高価なメンズシャンプーは、髪や頭皮によい成分が配合されていることが多い傾向にありますが、安価なシャンプーであっても、自分の頭皮の状態や、目的や合ったシャンプーであれば値段にこだわる必要はありません。ぜひ、コスパの良いメンズシャンプーを見つけてみてください。
Q. メンズシャンプーと男性向け育毛シャンプーの違い
A. 普通のメンズシャンプーは、毛髪と頭皮の汚れ落ちを目的としたものが多いですが、育毛シャンプーは、頭皮ケア成分が多く入っているのが特徴。育毛シャンプーは、頭皮環境を整え、フケやかゆみを抑えたり、髪の毛にハリやコシを与えてくれ、抜け毛の予防にも役立ちます。
Q. くせ毛対策におすすめメンズシャンプーは?
A. 湿気で髪が広がるのは、うるおい不足が原因なので、保湿成分配合のものがおすすめ。加齢に伴うくせ毛には、ケラチン配合のシャンプーを試してみて。くせ毛対策で毎日ヘアアイロンを使う人や縮毛強制をする人は乾燥しがちなので、シリコンシャンプーを使うとよいでしょう。
【まとめ】髪・頭皮に合ったメンズシャンプーで頭皮トラブルゼロへ
毎日使っているシャンプーを自分に合うものに変えるだけでも、髪のハリコシアップや、フケかゆみが気にならなくなるなど、嬉しい変化を感じられることもあります。
今回ご紹介したメンズシャンプーの選び方を参考に、ぜひ自分にしっくりくるシャンプーを見つけてください。
【まとめ】メンズシャンプーのポイント
✓ メンズシャンプーは洗浄力に優れべたつきを対策してくれるだけでなく、ニオイ、フケかゆみなどの男性特有の頭皮トラブルのケアにも効果的◎
✓ メンズシャンプーは、強すぎない洗浄力、悩みに合った頭皮ケア成分が配合されたものがおすすめ
✓ 年を重ねるごとに、髪質や肌質は変わっていくため、年齢に合わせたシャンプーの選びも大切