フケ対策はシャンプーの見直しから
フケの原因や頭皮環境を整える日頃の予防法も解説
毎日ちゃんとシャンプーをして清潔にしているのに、全然よくならない!…と、男性だけでなく女性も頭皮のフケに悩む人は少なくないですよね。
でもそのフケの原因は、実はシャンプーにあるかもしれません。
さらにフケは頭皮のかゆみや臭いの原因になる可能性もあり、早めに改善をしたいところ。
今回はフケ対策シャンプーの選び方はもちろん、そもそものフケの原因や基礎知識、日頃から行える予防法まで詳しく解説します。
そもそもフケとは?
フケは古くなった頭皮の角質が剥がれ落ちたもの。
肌と同様に頭皮も健康状態を問わずターンオーバーを繰り返しており、古い角質が剥がれ落ち、新しい肌へと生まれ変わります。
健康的な頭皮環境の場合は、ほとんど気にならない程度の大きさで古い頭皮が自然に剥がれ落ちていきます。
しかし、炎症等で頭皮トラブルが発生している頭皮の場合、ターンオーバーが乱れ、古い角質が目に見えるサイズの大きさで剥がれ落ち「フケ」となるのです。
実はフケには種類がある!フケの原因
フケ対策シャンプーを選ぶ前に、まずは自身の頭皮やフケの状態を確認するところからスタートしましょう。
フケには大きく分けて2種類あり、それぞれの原因や対策は異なります。
白く乾燥しパラパラと落ちる「カサカサフケ」
白くカサカサしたフケがパラパラと肩のあたりに落ちてくるフケは「乾性フケ」と言い、主に皮脂不足による頭皮の乾燥などが原因です。
頭皮が乾燥する原因には、乾燥肌や秋~冬など空気が乾燥する季節的要因のほか、洗浄力の高いシャンプーの使用や高温でのすすぎによる刺激、洗髪回数の多さなどが考えられます。
湿り気があり頭皮に貼り付く「ベタベタフケ」
脂っぽくベタベタと頭皮に貼り付くフケは「脂性フケ」と言い、主に皮脂の過剰分泌により皮脂を好むマラセチア菌という真菌(カビ)が増殖することが原因。
皮脂の分泌が多い男性に比較的多く見られ、シャンプーのすすぎ残しや整髪剤の洗い残し、ホルモンバランスの乱れ、高カロリーや脂っこい食事などにより皮脂分泌が過剰になってしまうことが原因と考えられます。
カサカサフケ(乾性フケ) | ベタベタフケ(脂性フケ) | |
色 | 白 | 白~黄色 |
特徴 | 粉のようにパラパラと肩あたりに落ちる | 湿り気があり頭皮にペタっと貼り付く |
原因 | 頭皮の乾燥 ・乾燥肌 ・季節的要因 ・高い洗浄力のシャンプー ・洗髪回数の多さ など |
皮脂の過剰分泌による菌の増殖 ・シャンプーのすすぎ残し ・整髪剤の洗い残し ・ホルモンバランスの乱れ ・乱れた食生活 など |
傾向 | 女性に多い | 男性に多い |
生活リズムの乱れも頭皮環境悪化の原因に
前述のようなフケの原因のほかにも、ストレスや睡眠不足などによる不規則な生活習慣、偏った食生活が頭皮のターンオーバーの乱れを引き起こし、フケが発生する場合があります。
また、成長期や老化によるホルモンバランスの乱れが頭皮環境を悪化させる原因になることも。
脂漏性皮膚炎の場合は医療機関へ
脂漏性皮膚炎とは、皮脂の分泌が盛んな頭や髪の生え際などに見られる湿疹をいい、赤ちゃんなど乳児期から大人まで起こる皮膚病の一つで、大人の場合、黄色がかったフケが出たり、赤み・かゆみが出るといった症状が現れる場合があります。
どんなに丁寧にケアしてもフケやかゆみが気になる場合には、皮膚科など医療機関を受診することをおすすめします。
フケ対策・予防にまずシャンプーの見直しを
頭皮の臭いをケアせずにいても頭皮環境は一向に改善されません。場合によりさらに頭皮環境が悪化し、フケだけでなく抜け毛・薄毛の原因になる可能性もあります。
また、自身の肌に合わないシャンプーを使い続けることが、フケやかゆみを引き起こす原因となっている可能性も十分に考えられます。
そのためまずはシャンプーの見直しから行ってみるのが良いでしょう。
シャンプーの見直しと一口に言っても、フケの種類や頭皮の状態によっておすすめの成分や特徴は異なります。また、フケ対策シャンプーはドラッグストアなどの市販からサロン専売品まで種類が豊富なため、それぞれ選ぶ際のポイントを以下で解説します。
自身の頭皮の状況に合わせ選んでみましょう。
カサカサフケのシャンプー選びのポイント
1.保湿成分に注目
主に頭皮の乾燥が原因となるカサカサフケ(乾性フケ)は、頭皮に潤いを与える保湿成分を多く含んだシャンプーを選ぶようにしましょう。
- ・ヒアルロン酸
・コラーゲン
・セラミド
・グリセリン
2.マイルドな洗浄力のアミノ酸系・ベタイン系
頭皮に必要な皮脂を残し乾燥を防ぐことはフケ予防の一つ。アミノ酸系やベタイン系など洗浄力がマイルドな洗浄成分のシャンプーを選ぶのがおすすめです。
- ・ココイルグルタミン酸Na
・ココイルグルタミン酸TEA
・ココイルメチルアラニンNa
・ココイルサルコシンNa
・ココイルメチルタウリンNa
・コカミドプロピルベタイン
・ラウラミドプロピルベタイン
3.添加物は少ないほうが◎
頭皮トラブルを抱えている場合、シャンプーに含まれる添加物が頭皮の刺激となる可能性があります。シリコーン(シリコン)や防腐剤、着色料、合成香料などの添加物はできるだけ避けることをおすすめします。
ベタベタフケのシャンプー選びのポイント
1.抗菌作用が期待できる薬用を選ぶ
薬用シャンプーとは、医薬部外品に分類される有効成分が配合されたシャンプーを意味します。
ベタベタフケ(脂性フケ)の主な原因であるマラセチア菌の増殖・発生を防ぐには、抗菌・消炎効果が期待できる、有効成分が配合された薬用シャンプーを使用するのがおすすめです。
- ・イソプロピルメチルフェノール
・ピロクトンオラミン
・ミコナゾール硝酸塩
・サリチル酸
・グリチルリチン酸2K
2.臭いが気になる人は消臭成分にも注目
フケによる頭皮の臭いが気になる場合は、消臭効果が期待できる成分が含まれているかも確認するとよいでしょう。ただし、必ずしも臭いをゼロにできるとは限らないため注意が必要です。
- ・カキタンニン(柿渋)
・チャ葉エキス
・炭
・酸化銀
そのほか、頭皮の清潔感を保つためにシャンプーの香りにこだわるのも◎
スッキリと清涼感のある柑橘系や、自然由来のオーガニック系・ハーブ系など、よりリラックスしたバスタイムを楽しめるでしょう。
3.炭酸入りで余分な皮脂や毛穴詰まりをオフ
炭酸ガスを含ませた炭酸シャンプーは、炭酸ガスによって作られるきめ細かい泡が、毛穴の奥に詰まった皮脂汚れを落とし、新陳代謝向上や健やかな頭皮環境を育てる効果が期待できます。メンズ向けの中には爽快感が楽しめるメントール入りのシャンプーもあります。
フケ予防にシャンプーの仕方&アフターケアも大切
日頃から正しいシャンプーやその後のケアを行うことで、フケの発生を未然に防いでいくことが大切。シャンプーの際は以下のポイントをおさえてケアするよう心がけましょう。
1.シャンプーは1日1回を目安に
シャンプーの頻度の多さが頭皮の乾燥を招き、フケが発生する可能性があります。シャンプーは1日1回程度を目安にし、汗やニオイが気になる場合はお湯ですすぐ程度にしましょう。
2.シャンプーは手でしっかり泡立ててから
シャンプーは直接頭皮につけず、手のひらで十分に泡立ててから髪全体になじませましょう。
3.すすぎは丁寧に時間をかけて
シャンプーのすすぎ残しは、フケやかゆみなど頭皮トラブルの原因となる可能性があります。しっかりと時間をかけ丁寧にすすぎましょう。
4.トリートメント/コンディショナーは頭皮を避けて
シャンプー後のトリートメント/コンディショナーは、頭皮を避けて毛先を中心に塗布しましょう。塗布後もシャンプー同様にしっかりすすぎましょう。
5.シャンプー後は早めにドライヤー
髪や頭皮が濡れた状態のまま放置していると、雑菌の繁殖やニオイ、髪のパサつきの原因にも繋がります。シャンプー後はできるだけ早めにドライヤーで髪を乾かしましょう。
生活習慣もあわせて見直してフケを徹底予防
フケの原因は頭皮環境の乱れの他に、乱れた生活習慣やストレスなども大きく関わってきます。
フケ対策シャンプーに加え、以下もあわせて見直しすることでフケの予防に繋がるはずです。
質の良い睡眠をとる
「肌のゴールデンタイム」と世間で言われるように、肌と同様、頭皮の肌細胞の修復を促す成長ホルモンは、午後10時~午前2時が最も活発に分泌すると言われています。
極力このゴールデンタイムまでに就寝できるようにし、質の良い睡眠を取ることを心がけましょう。
偏った食事は避ける
食べ過ぎ・飲み過ぎはもちろん、高カロリーな食事が増えることで頭皮の皮脂分泌量は増えます。特に脂質や糖質の摂取が多いとベタベタフケ(脂性フケ)が出やすくなる可能性も。
とはいえ、極端に脂質や糖質を取らないことは健康状態に影響がでるため、栄養バランスを意識した食事を心がけましょう。
ストレスの少ない生活を
なるべくストレスを抱えないよう、スポーツジムなどで汗を流したり、休日は趣味に没頭するなど、日頃から自身にあったリフレッシュ方法を見つけることも健康的な頭皮を保つ秘訣です。
【まとめ】シャンプーを変えてフケ悩みゼロへ
✓フケは古い頭皮の角質が剥がれ落ちたもの
✓フケには「カサカサフケ」「ベタベタフケ」の2種類がある
✓女性に多い「カサカサフケ」は保湿成分を含んだマイルドなシャンプーを
✓男性に多い「ベタベタフケ」は薬用や消臭成分入りが◎
✓正しいシャンプーの方法をマスターし日頃からケアを怠らない
✓規則正しい生活もフケ対策・予防につながる